GMAC通信

更新日
2025.10.05

【GMAC通信】世界初の大学講義科目「ゴルフビジネス論」

「ナンバーワンスポーツ」、かつてスポーツ市場の約5割がゴルフであったことからそう言われてきた。現在もゴルフ産業は随一の巨大市場だが、多様化の進む現代社会においては遅れが目立ち、市場のニーズやウォンツにマッチしない部門や形態が目立つ。

こうした問題意識から、筆者は2019年度に世界で初めて「ゴルフ ビジネス論」と言う授業(2単位・ 武蔵野美術大学文化総合科目)を新設した。国内外のビジネス教育にお けるゴルフやゴルフビジネスに関する教育についての研究(日本ビジネス実務学会助成研究,研究代表者:北 徹朗)において、この授業が「世界初」で「世界唯一」であることは 確認済みである。

授業の新設においては、GEW片 山哲郎社長(GMAC企業連携・交 流部会長)を武蔵野美術大学特別講師として招聘し、『スポーツ市場から 見たゴルフの市場規模』、『ゴルフ産業の構造』、『日本におけるゴルフビジネスの課題』などについて、片山氏による実務的な分析・考察と解説を絡めながら授業を進めている。

また、先進的なビジネス事例を語って頂くために、以下のような多くのゲスト講師にも登壇頂いてきた。(以下2019年度~2024年度のゲスト実績、敬称略)。

「ゴルフってどんなスポーツ?」(タケ小山)、「ゴルフ文化とその歴史」(三田村昌鳳)、「女子プロゴルファーのオシャレな装い」(向井康子)、「ゴルフクラブのデザインは面白い」(松吉宗之)、「白くて丸いゴム球に数千特許」(嶋崎平人)、「取材対象とゴルフ記者の戦い」(小川朗)、「ゴルフトーナメントの舞台裏」(遠藤淳子)、「ゴルフ練習場をデザインする仕事」(鈴木利和)、「ゴルフ広告論−ゴルフ広告あるある−(岩井博文)、「青少年にゴルフを!あの手この手」(赤坂厚)、「ゴルフショップのVMDとは?」(宮木淳)、「地域との共生図る新時代のゴルフ場」(小林忠広)、「ゴ ルフビジネスに押し寄せるDX化の 波」(反町希一)、「ゴルフ用具ビジネ ス」(庄司明久)、「Made in Japanの 用具づくり」(菱沼信之)、「魅力的な シャフトの〝しなり〟を追い求めて」 (尾和克彦)、「ゴルフクラブを削り出 す技術・クラブ工房」(三浦信栄)、 「ソフトコンテンツ連発で脱・ゴルフ 練習場」(礒崎博文)、「ゴルフ場マネ ジメントにおける芝生の管理」(桜井 克義)、「デジタルグッズがゴルフ用 品の世界を変える」(内本浩史)。

ゴルフ産業には美大生が活躍できるポイントが多く存在する。ゴルフビジネス論の定員は150名だが、受講希望者が多く毎回抽選になっている。誌面の都合上プロジェクト名は 割愛するが、これまで健康・スポー ツの産学連携で多くの成果を挙げている。 美大教育の中で企業や産業全体の盲点の発見や斬新なアイデアが日々 生まれている。

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武蔵野美術大学
教授
北 徹朗
この記事は月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2025年9月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。
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